Ma Petite Brocante

フランスのブロカントで訪れた街、ブロカントで見つけたお気に入り、時々美味しい物も紹介します
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リュクサンブール美術館「Fragonard展」

リュクサンブール美術館で開催中されていたJean-Honoré Fragonard ジャン・オノレ・フラゴナール(1732~1806)の展覧会、「Fragonard amoureux. Galant et libertin 恋するフラゴナール展-粋人と放蕩者」、最終日(1月24日)間近になってやっと行ってきました。

18世紀、ルイ15世の治世(在位1715~1774年)に流行した甘美で優雅なロココの時代を、絵で、色で表現しているフラゴナールの官能的な風俗画がとても好きです。

政治は二の次、恋愛が大事だった宮廷生活が垣間見れるような不道徳だけどロマンティックな「恋愛と官能」を多く描いたフラゴナールの絵画やデッサンが堪能できる展覧会。




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美術館に行ったのはテロ後初めて。
いつもは階段を上り建物に入ったところで荷物検査をしていたのですが、今回はこの門の所でバッグチェックと、コートの中もチェック。
気温氷点下なのにここでコートはだけるの?と思わず二度聞きしてしまったのは私だけではなかったようで、私の後ろにいた年配のマダムも「年寄りは風邪ひくわ」と言っていました。
入館後に問題があってからでは遅すぎるし、当然のセキュリティー・チェックです。





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そんなに混んでなくて(並ばずに入場できたくらいなので)じっくり鑑賞できました。





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「L'aurore triomphant de la nuit ヴィーナスの目覚め」
1755~1756年頃 ボストン・ファインアート美術館

くすんだ青やローズ色、山吹色といった夢心地な色に、俗世とは程遠い世界の安らかな顔のヴィーナス。
ルイ15世が、「18世紀に生きた者でなければ人生の甘美さは知らない」というようなことを言っていたと思うけど、まさにフラゴナールやブーシェの絵はそれを体現しているかのような優雅さ。





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「L’Amour-folie 愛と狂気 」1773-1776年頃 ワシントン・ナショナルギャラリー蔵

Jean de La Fontaineジャン・ド・ラ・フォンテーヌ(1621~1695年)の寓話、 「L’Amour et la Folie 愛と狂気」をテーマに描かれたもの。






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「Le Verrou かんぬき」 1777~1778年 ルーヴル美術館蔵

晩年の代表作。
部屋の中で若い男が嫌がる素振りを見せる若い女を抱き寄せながら、扉のかんぬきをかけている。
スポットライトが当たってとても劇的で印象に残る絵です。

フラゴナールの絵の中でも有名なこの絵の他にもロンドンのウォレス・コレクションの「ぶらんこ」と、ルーブル美術館蔵の「エチュード」が見れるかと期待していたけど、貸与できなかったようで残念でした。






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「La Chemise enlevée 奪われた下着」 1770年 ルーヴル美術館蔵

天使が寝台に横たわる若い女性の下着を奪う情景を描いた作品。





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「Les début du modèle」 1770~1773年頃 ジャック・マール・アンドレ美術館蔵





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「Le serment d'amour 愛の誓い」 1780年頃 個人蔵

額縁の上部には、仲睦まじい二羽の鳥(平和と純潔の象徴である鳩?)の装飾、ちゃんと絵のテーマに合わせてあるのが興味深い。






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「La laitière et le pot au lait 乳しぼりの女とミルク壺」
1768年頃 Musée Cognacq Jay コニャック・ジェイ美術館蔵

Bonaventure des Périers ボナヴォンチュール・デ・ペリエ(1510年頃生誕)というフランス人作家が1558年に書いた寓話の中の「Perette ペレット」という登場人物にインスピレーションを受けて、ラ・フォンテーヌが書いた寓話「乳しぼりの女と牛乳壺」の為の挿絵。

ラ・フォンテーヌの寓話をかいつまむと、ペレットという若い女は、搾ったミルクを壺に入れて売りに行く途中、売れたら卵を百個買っていくつかはニワトリに抱かせ増やし、卵がヒナに孵ったらそれを売って豚を買い、豚を太らせて売ったら今度は牛を買い・・・と想像を膨らませ、すっかり金持ちになった気分で飛び跳ねたら、壺が落ちてミルクがこぼれてしまった。
壺もミルクも、想像していた卵もヒナも豚も牛もすべて消えてしまった…という話。

絵は壺からこぼれたミルクと、ペレットの妄想が消えてゆくのを煙のように表現したのでしょうか。




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「L'Inspirqtion ou Portrait présumé de Louis-François Prault
霊感 またはルイ・フランソワ・プローとされる肖像画」
1769年 ルーブル美術館蔵

肖像画の人物が何か気配や霊感を感じて振り向いた瞬間の様子。





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ジャン・ド・ラ・フォンテーヌの寓話本の挿絵 パリ市立プティ・パレ美術館所蔵

恋愛文学やルネサンス文学の愛読家であったフラゴナールは、テーマを選りすぐり挿絵を描いた。


フラゴナールは香水で有名な南仏グラースの出身。
革手袋製造業の家に生まれた。なめした革にはきっとグラース産の香水で香りづけしたのでしょう。
グラースに本社、工場がある1926年創業の香水店「Fragonard」、パリでも有名です。
20年前からフラゴナールの香水「Soleil」と、男性用だけど「Eau de Hongrie」と 「Beau gosse」を愛用しています。

20年前グラースを訪れた5月はバラ祭りの時季で、フラゴナール美術館内もバラで覆いつくされ絵画を堪能した記憶は一切ないという残念な思い出。
もう一度行きたいものです。

Villa-Musée Jean-Honoré Fragonard
23 boulevard Fragonard, 06130 Grasse

Le musée du parfum
au 1er Etage de l'Usine Historique
20 bd Fragonard
06130 Grasse

Boutique Fragonard Haussmann
5, rue Boudreau 75009 Paris
(月)~(土) 10時~20時

「パリの香水美術館 Musée du Parfum Fragonard」
3-5 square de l'Opéra Louis Jouvet
75009 Paris
開館:(月)~(土) 9:00~18:00
入場無料

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グラン・パレ Élisabeth Louise Vigée Le Brun展

9月からグラン・パレで開催中のマリー・アントワネットの肖像画を描いたことで有名な女流画家・Élisabeth Louise Vigée Le Brun (1755-1842)展に行ってきました。

パリで起こった同時多発テロの前日に鑑賞したのですが、しばらくはこういう人が多く集まる施設へ足を運ぶのは控えた方が良さそうです。

フランスでは今も誰もが記憶しているであろう衝撃的だった2012年トゥールーズ近辺で起こったミディ=ピレネー連続銃撃事件から、今年はフランス国内だけでもシャルリー・エブド襲撃事件、パリ南郊ヴィルジュイフの教会爆破未遂(近辺で女性一人射殺)、リヨン郊外ガス工場襲撃、タリス内発砲事件などが起こっており、しかも核搭載空母シャルル・ド・ゴールを中東に派遣という流れから、いつかまたどこかでテロが起こると予想し、心構え、覚悟はしていたつもりでした、とはいえ、怖さとショックでいっぱいです。

2012年の事件以来、銃弾の前には無力で些細な注意ですが、学校の送迎時には不審者・車はないか気を付けるようになったし、デパートや美術館、駅、ショッピングモールでは出入り口・非常口の確認、電車やメトロ内でも乗客を観察し、特に人の多いパリではスリもいるし周りをそれとなく観察し、自分が外国人であることをいつも念頭に置き、気を引き締めて歩いています。

リュクサンブール美術館で開催中の「フラゴナール展」もこの日行くはずが時間がなくて後日行くことにしたのですが、来年1月24日までの開催中に行けたらいいけど、全く行く気がしません。
残念なことですが、そういう場に出くわしたら自分では防ぎようがないし、もうどうしようも逃げ場がないと思うので、行くのを控えるくらいしか身を守る方法はありません。
人間はいつか必ず死ぬのに、殺人だの自爆だのとなぜ静かに平和に寿命まで待てないのでしょう。

とにかく今は犠牲者・遺族の方々のために祈り、危機感を持って行動する、そしてテロリストが生まれる原因となった背景(フランスとイギリスが都合の良いように中東に勝手に引いた国境線、アルカイダを生んだアメリカ、石油利権の為にシリアに軍事加入したフランス等々)と歴史、現状を正しく知り、理解する事が大事だと思うのです。







さてエリザベス・ルイーズ=ヴィジェ・ル・ブラン展、ヴィジェ・ル・ブランは1780年頃からフランス宮廷の人々の肖像画を描き始め、マリー・アントワネットお気に入りの画家となり、優しいまなざしで子供の姿を描き、フランス革命中はヨーロッパ各地の宮廷で肖像画を描いた女流画家。
多数の肖像画がテーマ別、時代別に見れる素晴らしい展覧会。





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Louise Élisabeth Vigée Le Brun, Autoportrait (1790)

マリー・アントワネット(左上にかすかに見える)の肖像画を描いている最中のセルフポートレート。
(35歳の時のだけど、若過ぎるような・・・?)
1778年から1818年までの40年間に37枚のセルフ・ポートレートを残しています。 

11歳で修道院を出た後、画家である父や、画家のジャン・バチスト・グルーズやユベール・ロベール(の肖像画も描いている)にアドバイスを受けています。
初めて絵の注文を受けたのは13歳の時。





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Marie Antoinette en robe à panier en satin blanc (1778) Musée d'histoire de l'art de Vienne

今回、ウィーン歴史美術館所蔵のこの絵が見たくて足を運んだのですが、多分2008年のマリー・アントワネット展(グラン・パレ)でも見てるはずなのに、やっぱり感動。
一度隣の展覧室へ行ってはまた戻って見る、を4回繰り返してやっと退室。





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優雅なドレスは今にも衣擦れが聞こえそうなほど現実味に溢れ、しかもかなり大きな絵(273x 193,5 cm)で迫力がある。






Marie-Antoinette et ses enfants(1787) Musée national des Châteaux de Versailles
左の大きな絵(275x215 cm)はヴェルサイユ宮殿にあるマリー・アントワネットと子供たち。

ヴィジェ・ル・ブランは、1778年~1788年までに約30点近いマリー・アントワネットの肖像画を描いており、王立アカデミー初の女性会員となったのもアントワネットとルイ16世の口利きによる。





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Marie-Antoinette « en gaule »1783
麦わら帽子に白いモスリンのガリア風(La gaule)ドレス姿のマリー・アントワネット。

原画は現存しないらしいけど、ヴィジェ・ル・ブランによる5枚の複製品がヴェルサイユ宮殿、プチ・トリアノン、ワシントンの美術館、ドイツの個人蔵などに現存してて、これはそのうちの一枚。
1783年の絵画展に出品されたが、王妃らしからぬ質素な衣装のせいで「ぼろをまとうほど落ちぶれた、オーストリアの姿をしたフランス」と落書きされたため、すぐに取り外されたいわくつきの絵。






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Portrait de Madame du Barry (1781) Philadelphia Museum of Art
ルイ15世の最後の愛妾、デュ・バリー夫人の肖像画。

1774年のルイ15世の死去により宮廷を追われた後、その後の愛人ド・ブリサック元帥(革命時のパリ軍司令官)の注文により1781年に描かれたもの。

デュ・バリー夫人はフランス革命が勃発してイギリスに逃亡していたのだけど、フランスに置いてきた宝石が気になって戻ってきた(と言われている)ところを逮捕され、1793年断頭台送りとなってしまった。

断頭台に登った多くの人々は諦めたかのように静かに刃の下に首を差し出したが、デュ・バリー夫人だけは泣き叫び、暴れて命乞いをした。
ヴィジェ・ル・ブランは回想録の中で、「多くの人たちが彼女のように必死で命乞いをしていたら、恐怖政治はもっと早く終わっていたかもしれない」と綴っている。





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Marie-Joséphine de Savoie(1753-1810) 
こちらはルイ18世の妃、マリー・ジョセフ・ド・サヴォワ。

この展覧会で思ったのは、とにかく額縁が豪華なこと。
額縁だけに焦点を当てて見ても面白いと思った。
絵を引き立たせるための洋服みたいなものだけど、地味目なこの妃の肖像画が立派な額縁で引き立てられている。







母性に満ち溢れたこの女流画家は、たくさんの子供や赤ちゃんも絵の対象にしている。






Auto portrait avec Julie , sa fille (1786) Musée du Louvre, Paris

ヴィジェ・ル・ブランと1780年に生まれた娘、ジャンヌ・ルイーズ・ジュリーの肖像画。





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Portrait de Jeanne Louise Julie Le Brun (1787)

娘・ジュリーが7歳の時の絵。
鏡を覗き込むジュリーがとっても愛らしく、鏡に写った表情も見える珍しい構図で、とても印象に残る絵。





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Jeanne Louise Julie Le Brun en baigneuse (1792)

こちらはジュリーが12歳の時のもの。
 




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ここからはフランス革命が起こってから、ヨーロッパの各国宮廷で描かれた肖像画。
とにかくたくさん残っています。

1789年10月5日、ルイ16世一家がヴェルサイユからパリのチュイルリー宮殿に連行された日の夜、ヴィジェ・ル・ブランはジュリーと共にパリを後にしてまずリヨン近郊のシャンベリーに逃げます。
このとき逃げていなかったら間違いなくギロチンに掛けられていたでしょう。

その後、11月にはローマに到着、イタリアに2年間滞在し、イタリアの宮廷人たちの肖像画を描いています。
髪型や衣装がやっぱりローマ風。
撮影不可の絵の中に、マリー・アントワネットそっくりなものがあったのですが、それはアントワネットの姉でナポリ王妃兼シチリア王妃、マリア・カロリーヌの肖像画でした。





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1792年にはオーストリア・ウィーンへ移住。

1795年にはロシアに渡り、サンクト・ぺテルスブルグの宮廷で肖像画を描き続けます。
多分この男性もロシア宮廷の人だと思うけど、なんだか写真よりも人間味があるというか、その人の性格までも滲み出ている気がします。

1802年から1805年の間はパリとロンドンを行き来し、1807年にはスイスへ。

マリー・アントワネットの肖像画と、娘とのセルフ・ポートレートしか知らなかったので、今回の展覧会でたくさんの肖像画の数(生涯で660枚描いたそうだ)に驚き、あちこち移動して描いていたことにも驚きました。






Auto portrait (1800) Hermitage, St. Petersburg
1800年、ロシアで描いたセルフ・ポートレート。

1809年、やっとフランスに戻り、ヴェルサイユにほど近いルーヴシエンヌに住みます。

1842年3月30日パリで亡くなり(87歳)、ルーヴシエンヌの墓地に埋葬。
フランス革命がなかったらここまで各国を転々としていなかったんでしょう、そうしたらずっとフランスにいてどんな絵が残されたのかも気になります。


展覧会は2016年1月11日までグラン・パレで開催。

Exposition Élisabeth Louise Vigée Le Brun
23 Septembre 2015 - 11 Janvier 2016
Grand Palais, Galeries nationales
3 Avenue du Général Eisenhower, 75008 Paris

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リュクサンブール美術館「Les Tudors」展

2015年3月18日からリュクサンブール美術館で始まった展覧会、「Les Tudors」、早速行ってきました。

肖像画が多数、大きな重たそうな印の付いた誓約書や本、肖像画の入ったメダイヨン、宝飾品も少し、という展示内容でした。
ヘンリー8世の治世のころ、フランスはフランソワ1世の治世、2人は政治的に大きく関わっているので、フランソワ1世の肖像画やイングランドとフランスが交わした誓約書なども展示されていました。


詳しい人物像等は青文字をクリックしてください。







2007年~2010年に放送された「The Tudors」は、イングランド・チューダー朝2代目の王、ヘンリー8世の治世と6人の后を題材にしたドラマ。もの凄くはまってしまい、いまだに時々見返しているくらい素晴らしく大好きです。
史実は忠実に丁寧に描かれ、違和感ない程度にフィクションもあり、それにとにかく衣装が素晴らしかった!
今回また1か月かけて4シーズン分、全38話見て、テンション上げて展覧会に行ってきました。







へンリー8世と言ったら、宮廷画家ハンス・ホルバイン作のこの肖像画。

感動のあまり長いこと立ち尽くしてしまいました。
ドラマの中では、ホルバインがちょこちょこ登場するし、最終話の最後はホルバインがこの肖像画を王に献上してドラマが終わります。
もちろん顔は、ヘンリー8世役のジョナサン・リース・マイヤーズなのですが、なぜか本物の肖像画と違和感ありませんでした。






ホルバインはアナモルフォーシスの技巧を使った絵を描いていることでも有名。

上は、アナモルフォーシス。歪んでいる絵を角度を変えて見ると正常な絵に見えるという不思議な技法。
ヘンリー8世と3番目の后、ジェーン・シーモアとの間に生まれた王子、エドワード6世の肖像画。

下は、上の絵を斜め横から見たものを写真に撮るには難しすぎたので、その横に展示してあるほぼ同じ普通の肖像画。
あくまでも歪んだ絵を斜め横から見たらこんな風に普通に見えると、比較のために並べてみました。







ヘンリー8世の甲冑。






ヘンリー8世と1番目の后、キャサリン・オブ・アラゴン







その2人の間に生まれたのがメアリー1世






スペイン人の母親の影響で熱心なカトリック教徒だったので、のちにプロテスタントを迫害し300人を殺害した。
そのためカクテルの名前にもなっている「ブラディ・メアリー」と呼ばれるようになったのがこの人。






ヘンリー8世の2番目の后、アン・ブーリン

2008年には「The Other Boleyn Girl」という映画で、ナタリー・ポートマンがアン・ブーリン役(その姉妹、メアリー・ブーリン役はスカーレット・ヨハンソン)を演じたけど、ドラマの方でアン・ブーリンを演じたナタリー・ドーマーの方がはまり役だったと思う。

実際のアン・ブーリンは美人ではなかったらしいのだけど、ナタリー・ドーマーも万人受けするような正統派美人ではなく、ツンと上を向いた鼻と猫目が特徴的で一度見たら忘れないような癖のある顔をしている、と思う。





ロンドン塔の中のアン・ブーリン

ドラマでは、シーズン1でアン・ブーリンとの出会いを、シーズン2で結婚、処刑までが描かれていて、アン・ブーリンだけで2シーズン分。
ヘンリー8世が結婚した女性6人の中ではエリザベス1世の母親であり、悲劇的な最期だったためか一番知名度もある。

シーズン2の最後はロンドン塔でのアン・ブーリンの処刑で終わるのだが、最期の告解をし、死の準備をしていたのにフランス人の処刑人の到着が遅れたため刑の執行が1日遅れる、生殺しにされたアン・ブーリンの悶絶する様子はナタリー・ドーマー迫真の演技で上手い女優さんだと思った。
映画の方は2時間の中にアン・ブーリンの生涯を収めているので展開が速すぎて、どうしてもドラマと比べてしまって物足りなかった。 







ヘンリー8世とアン・ブーリンの間に生まれたのはのちのエリザベス1世







エリザベス1世の肖像が多数ありました。
衣装の豪華さとウエストの細さは驚愕ものです。







ケイト・ブランシェット主演の映画「エリザベス」の衣装も展示されています。
ケイト・ブランシェットもこの映画も、その次作、「エリザベス ゴールデン・エイジ」も大好きでこれらも時々見直している。

ドラマ「The Tudors」の話ばかりになってしまったけど、ヘンリー8世の治世を知るにはほんとに良い、丁寧に作られたドラマだと思う。
本を読んでいると、同じ名前が複数出てきて(女性だとキャサリンとかメアリーとかアン。男性だとトマス)混乱して理解に時間掛かるけどドラマだと分かりやすい。
チューダー朝の歴史に興味ある人にはおすすめです。







それにしてもこの男(ヘンリー8世)、アン・ブーリンと結婚したいがためにローマ教皇と対立し、改革に反対した大法官トマス・モアを処刑し、後継者を生めなかったアン・ブーリンも無理やり理由をつけて不義密通で処刑。王の無理難題に奔走し忠実に仕えた側近トマス・クロムウェルも処刑。
5番目の后でアン・ブーリンの従姉妹キャサリン・ハワードも処刑、その他関わった多くの人たちを処刑していって、チューダー朝の存続の為とはいえどれだけ無慈悲(ドラマでは苦悩するさまも描かれていましたが)で横暴だったんでしょう。
歴史の登場人物としては破天荒な人物は面白いけど、無実で処刑されていった人たちはどれだけ無念だったことか。

もう少し後、エリザベス1世の治世のとき、フランスではカトリーヌ・ド・メディシスの時代、日本では江戸幕府が開幕した頃。
陰謀や、領地争いでドロドロとした時代で、現代から見るとこの時代のどの国の歴史も何か共通したものがあると思う。

展示は7月19日まで。
Ouverture tous les jours de 10h à 19h
Nocturne les lundis jusqu'à 22h

Musée du Luxembourg
19 rue de Vaugirard
75006 Paris
Tél : 01 40 13 62 00

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リュクサンブール美術館・印象派展

初雪も降り、凍てつく寒さの2月のパリ。



セーヌ川も空もどんより。






昨年10月からリュクサンブール公園に接するリュクサンブール美術館Musée du Luxembourg で開催されている「Paul Durand-Ruel. Le pari de l'impressionnisme」
ルノワール、ドガ、モネ、マネなどの印象派の画家たちを支援した画商、ポール・デュラン・リュエルのコレクションの展覧会、最終週にやっと行って来ました。
コレクションといっても個人蔵ではなく、ワシントンやボストン、ニューヨークなどの美術館に納められているものがほとんど。





Pierre Auguste Renoir "Fin de déjeuner"

画商自身もルノワールから肖像画を描いてもらっているけど、特にルノワールがお気に入りだったらしくルノワールの作品が多く見られました。






これ、美術の教科書か何かで見覚えがある絵です。
印象派の絵画、久しぶりに見たけど親しみやすくて好きです。





Pierre-Auguste Renoir, Danse à Bougival, 1883, Museum of Fine Arts, Boston






Claude Monet Le Pont de chemin de fer à Argenteuil (coll.musée de Philadelphie)

これはモネの「アルジョントゥイユの鉄橋」
95県、ヴァル・ド・ワーズのアルジョントゥイユの橋、夫の実家に居候させてもらっていた時に毎日この橋を通る電車でパリまで行っていたので私にとってものすごく親近感が湧く1枚です。
ジヴェルニーに移る前にモネはアルジョントゥイユに住んでいたようで、別のアングルから描かれたアルジョントゥイユ橋や、風景画が残っている。


2月8日(日)までの開催と、残り少ないのですがご興味ある方は是非!
Paul Durand-Ruel - Le pari de l'impressionnisme
du 9 octobre 2014 au 8 février 2015

Les mardis, mercredis, jeudis de 10h à 19h
Les lundis et vendredis de 10h à 22h
Les samedis et dimanches de 9h à 20h

Musée du Luxembourg
19 rue de Vaugirard
75006 Paris

Plein tarif : 12 €
Tarif réduit : 7,50 €
Gratuit pour les moins de 16 ans notamment

リュクサンブール美術館では3月18日からは別のエキスポ、「Les Tudors」が始まります。
イギリスのアンリ8世やエリザベス1世の時代のチューダー朝、面白そうです!!

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ブラッサイ展とフランス版お宝探偵団

昨年11月からパリ市庁舎で開催中のブラッサイの写真展 「Brassaï, Pour l'amour de Paris」 に行ってきた。

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1月にも行ったのだけど、市庁舎前を通りかかったら入場のための行列がさほど長くはなかった(前回は1時間待ちだった)ので2度目の来場。





パリで活躍した好きな写真家はたくさんいるけど、ブラッサイはその中のひとり。
雨で濡れた石畳とか、夜霧の中に街灯がぽおっとさすパリの街並みだとか写真自体もちろん好きだけど、被写体である1920年代の場末なパリというこの時代にとてつもなく魅力を感じる。

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パリ市庁舎では8年ほど前にも 、同じくパリを撮ったWilly Ronis(ウィリー・ロニ)の写真展を無料で開催していたし、同じマレ地区にあるヨーロッパ写真美術館も時々のぞくと良い写真展をしている。
カルナヴァレ博物館は私がいちばん好きな写真家・Eugène Atget(ウジェーヌ・アジェ)の写真をかなり収蔵していて数年毎に展覧会をやっている。





ここで話は飛んで、M6の土曜の夕方の番組で 「Un Trésor dans votre maison(アン・トレゾール・ドン・ヴォートル・メゾン/あなたの家の中のお宝)」というのがある。

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M6の司会者と、commissaire priseurというプロの鑑定士兼オークショニアが番組に応募してきた一家を訪ね、家の中から見つけたお宝の数々について、オブジェのどこを見るべきかとか年代や歴史、サインやマークの見方なんかを説明してくれる。そして評価額をつけてオークション会場に持ち込み、実際にオークションに掛ける、という番組。





その番組内で数カ月前に出てきたお宝がコレ!

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表紙を見た瞬間、自分が探してる写真集が出てきたのでびっくりした。
1933年に出版されたブラッサイの「Paris de Nuit 夜のパリ」という写真集。
タッシェンからも80年代だったかにブラッサイの写真集が出てるけど、やっぱり欲しいのは初版本。

あるところにはあるのだ、とあるお宅から無造作に出てきた。
しかも落札価格4000€という値段に驚き!!
希少だとは思っていたけどそんなに価値のあるものだったとは!

ブロカントで古本を漁るうちに運良く見つかればいい、スパイラルリングで綴じてあるのは珍しいから見つけ易いかも、なんて呑気に思ってたけど、これじゃあまず古書を専門に扱ってるスタンドでは全くもって手が出ない。
よほどうっかりしている一般人が他の古本と一緒に混ぜて地べたに並べてるかも、なんて希望を抱いて古本漁りに精を出すとします。

市庁舎でのエクスポジション「Brassaï Pour l'amour de Paris」は3月29日まで。入場無料。

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